この記事はディスプレイの美しいモバイルノートパソコンを探している人にお勧めの記事になっています。
こんにちは。HPのPavilion cc-000を使っているアメンボです。2017年までSONYのVAIOを使っていたのですが、買い替えるタイミングで価格の安いHPのエントリーモデルを購入し後悔していました。当時使用していたのはVAIO SE、大画面モバイルノートでディスプレイもIPS液晶を搭載した非常に優れたノートパソコンでした。
当時のレビュー記事はこちら
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やっぱりVAIO!大画面モバイルノート、VAIO SEをレビュー
こんにちは。ちょっと高かったですが、思い切って購入してしまいました。SONYの大画面モバイルノート、VAIO SE19F/Bのレビュー記事です。 今まで富士通のFMB BIBLO NF/850BYを使 ...
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そこからHPのエントリーモデルへ移ったので、落差が激しかったです(※HPをディスってるわけではありません)。ということで、次に購入するのはやはりディスプレイの美しいものがいいと探していたところ、見つけたのがSAMSUNGのGalaxy Book ionというパソコンです。このパソコンは世界初QLED液晶を搭載し、最大輝度が600nits、非常に高コントラストなディスプレイを搭載しながらバッテリ駆動時間も22時間という最高スペックのモバイルノートパソコンです。ということで、この記事は日本未上陸、世界で初めてQLEDを搭載したGalaxy Book ionのレビュー記事になります。
Galaxy Book ion はこんなノートパソコン
- 世界初QLED搭載、高コントラストのディスプレイ
- 重量わずか1,200g(15インチモデル)
- 薄さ15mmのモバイルノート
- 外出先でも高彩度の映像を楽しみたい人にお勧め
- 日本での発売予定はなし。類似パソコンはHPのSpectre
ということで、詳しく見ていきましょう。
Galaxy Book ionとは?
Galaxy Book ionは韓国サムスンが昨年秋に発表した世界で初めてQLED(量子ドット液晶)ディスプレイを搭載したモバイルノートパソコンです。大画面ウルトラモバイルパソコンといえば、2018年に同じく韓国のLGが発売したグラム(Gram)が有名ですが、Galaxy Book ionはGramと同程度のスペックを保ちながら、高コントラスト、広色域のディスプレイを搭載したクリエイターにお勧めしたいノートパソコンなのです。
私の購入したモデルは15インチモデルですが、他にも13インチモデルのほか、タブレットにもなる2 in 1モデル(Galaxy Book Flex)も発売しています。ここではGalaxy Book ionのほうにフォーカスを当ててみたいと思います。
Galaxy Book ionのスペック
まずは簡単にGalaxy Book ionのスペックを見ていきましょう。
Galaxy Book Ion 13 | Galaxy Book Ion 15 | |
CPU | Intel Core i5-10210U 1.6 Ghz
Intel Core i7-10510U |
Intel Core i7-10510U |
グラフィック | Intel UHDGraphics | 1. NVIDIA GeForce MX250 GraphicsとGDDR5 2 GB Graphic Memory
2. Intel UHDGraphics |
メモリ | Max 16GB (LPDDR4x) | Max 16GB (LPDDR4x)+1ソケット |
容量 | 1TB SSD (NVMe) | 1TB SSD (NVMe) +1ソケット |
画面 | 13.3インチ QLEDディスプレイ (1920 x 1080) |
15.6インチ QLEDディスプレイ (1920 x 1080) |
寸法 | 305.7 x 199.8 x 12.9 mm | 356.1 x 228.0 x 14.9 mm |
重量 | 0.97kg | 1.26kg(外部GPUモデル)
1.19kg(内部GPUモデル) |
電池 | 69.7Wh(最大22時間) | 69.7Wh(最大22時間) |
スピーカー | スマートアンプ付きAKGステレオスピーカー(5W×2) | スマートアンプ付きAKGステレオスピーカー(5W×2) |
通信 | Wi-Fi 6 (Gig+) 802.11 ax 2×2 | Wi-Fi 6 (Gig+) 802.11 ax 2×2 |
端子 | Thunderbolt 3 (2) USB-C (1) UFS/MicroSD Combo HP/Mic |
Thunderbolt 3 (2) USB-C (1) UFS/MicroSD Combo HP/Mic |
その他 | 指紋認証、720p HDカメラ | 指紋認証、720p HDカメラ |
搭載されているCPUはIntel最新第10世代CPUです。低電力版のComet Lakeが搭載されていますが、スペックとしては十分なぐらいです。さらに上位のCPU、Ice Lake搭載のパソコンが欲しい場合は、Galaxy Book Flexを選びましょう。
Galaxy Book ionはどこがすごいの?
スペックばかり並べても、何がすごいのかわかりづらいので、Galaxy Book ionの特徴を3つほど詳しく説明していきます。
ディスプレイの美しさが圧倒的
Galaxy book ion最大の特徴はそのディスプレイの美しさです。世界初QLED(量子ドット液晶)をモバイルノートに採用し、輝度も最大600nitsまで対応したディスプレイは息をのむ美しさです。デスクトップ向けディスプレイではすでにAppleが100万対1の超高コントラストのディスプレイや、デルやLGなどが発売している広色域(Display P3)対応10億色表示のディスプレイを発売していますが、モバイルノートパソコンとしてはトップレベルの鮮やかさを誇ります。
2019年後半より、NECやマウスコンピュータ、富士通などが相次いで有機ELを搭載したノートパソコンを発表していますが、残念ながらスペック面ではGalaxy Book ionに及びません。
Galaxy Book ionの使っているQLEDは色域がDisplay P3に100%対応し、輝度も600nitsのため屋外でも問題なく使うことができます。数字だけを説明しても、わかりにくいですのでわかりやすく説明すると、AppleのiPhone X Proのディスプレイと同じぐらいの美しさなのです。それを15.6インチの大画面で堪能できるのですから、映画鑑賞や写真鑑賞の際の没入感が半端ないです。
何が違うかというと、とにかく黒が黒い、白が白いのです。はっ?と思われるかもしれませんが、一般的な液晶ディスプレイはその仕組み上、純粋な黒色を再現するのは難しく、若干灰色掛かった黒色になってしまうのです。そのため、コントラストが低く、特に星空などの画像はきれいに再現できないのです。
対してQLEDディスプレイは、黒を黒と表示できるので、星空や夕日などコントラストが重要な写真をとても美しく再現できるのです。黒が黒く再現できるというのは、単純なようで非常に重要なのです。
また単にディスプレイが美しいだけではなく、ベゼル幅が5mmとふちがとても狭くなっているので文句のつけようがありません。
QLED、従来のディスプレイと何が違うの?
QLEDとは、液晶ディスプレイの進化形態でよく耳にする勇気ELとはまた違った仕組みで動いています。QLEDはバックライトの高原として青色LEDを用い、「量子ドット/Quantum Dot」ご術による波長変換を行うことで、一般の液晶パネルと比べて、より豊かな色再現と低消費電力を実現するというものです(価格.comマガジン)。とあるように、QLEDは最新の液晶ディスプレイ技術なのです。コントラストなどでは若干、有機ELに劣りますが(一般的にはわからないレベル)、消費電力、製造コストなどで圧倒的に有利なディスプレイなのです。有機ELはその美しさ、コントラストの高さで評判が高いですが、焼け付きの問題や劣化などまだまだ課題のあるディスプレイ技術です(すでに実用レベルでは問題がなくなっているが)。
サイズのわりに非常にコンパクト
Galaxy Book ionはディスプレイサイズが13インチと15.6インチの2種類用意されています。前述したようにこのノートパソコンはベゼルレスといってもいいぐらいコンパクトに設計されています。
大画面ウルトラモバイルノートといえば、2018年にLGが発売したGramが有名ですが、サイズ、重量ともにグラムとほとんど変わらない最高レベルのモバイルノートに仕上がっています。
Galaxy Book ion | LG Gram | |
13.3インチモデル | 305.7x199.8x12.9mm
970g |
305.9x211.8x15.5
965g |
15.6インチモデル | 356.1x228.0x14.9mm
1,260g |
357.6x225.3x16.8
1,120g |
こうしてみると、重量ではわずかにGramにかないませんが、サイズでは13インチモデルに至ってはLGのGramよりも小さいサイズに収まっていることが分かります。
LGのGramはIPS液晶で色域がsRGB 96%しかカバーしていないのに比べ、Galaxy Book ionはsRGBよりも上のDisplay P3の色域を100%カバーしています。2020年4月現在、高コントラストディスプレイを搭載したノートパソコンでは、Galaxy Book ionが世界最軽量(独自調べ)となっています。
スペックはとことんこだわる高性能
そんなに軽いなら、低スペックなのでしょう?と思われるかもしれませんが、Galaxy Book Ionは最新の第10世代Intel CPU(Comet Lake)を搭載し、メモリも16GB、グラフィックスボードもnVIDIAのグラフィックスボードを積むなど最新技術を惜しみなくつぎ込んでいます。
もちろんそれだけでなく、スピーカーもモバイルノートなのにここまで高音質?と思える最大5Wのステレオスピーカーを搭載しています。
モバイルでクリエイティブに、そしてマルチメディアを存分に堪能したいという方にとてもお勧めの一台になっているのです。
ここまで最先端の技術をふんだんに使っていながら、バッテリ駆動時間は最長22時間というのですから、外出先での使用も安心です。
Comet Lakeは低電圧版のCPUで、若干スペックが心細いという方は最新10nmプロセスのIce Lakeを搭載した2 in 1モデルも存在します。
それ以外にも、指紋認証や最新のWi-Fi6、Bluetooth 5.0や720p対応のウェブカメラ、Thunderbolt、USB-Cなど最新の技術がふんだんにつぎ込まれているのがGalaxy Book ionなのです。
どこで買えるの?
残念ながら、2020年4月現在、Galaxy book ionは日本ではまだ発売されていません。現在、Galaxy Book ionが発売されているのは韓国、香港、中国の3か国のみです(独自調べ)。2020年第二四半期にはアメリカでも発売される予定ですが、日本での発売予定はありません。入手する場合は、個人輸入などを頼ることになります。もしこの記事を読んで、Galaxy bookをどうしても手に入れたいとう方がいたら、コメント欄などでご連絡いただければ手配を検討します。
非常に美しいモバイルノート、Galaxy Bookは入手できませんが、日本でも徐々に次世代ディスプレイを搭載したノートパソコンが発売されています。Galaxy Book ionと比較すると、若干重量が重かったり、CPUが最新でなかったりしますが、機種さえしっかり選べば十分使うことができます。
とにかくディスプレイの美しいノートパソコンが欲しいという方は、HPのSpectre 有機EL搭載モデル(13インチ)、もしくはNECのLAVIE VEGA 有機ELモデル(15インチ)がおすすめです。サイズや重量では若干Galaxy book ionに劣るものの、有機ELディスプレイで、かつ4K対応(Galaxy Book はFull HD)ですので、美しさであればGalaxy bookにも勝ります。残念な点はバッテリ駆動時間が10時間までという点と重量です。重量はHPのSpectreが13インチで1220g、NECのLAVIEが15.6インチで1900gです。ちょっと重いですね。
ちなみにYouTubeでもレビュー動画を投稿しています。よかったら視聴、高評価、チャンネル登録をお願いします。